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藤田光

藤田 光

HIKARU FUJITA

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次世代配送ネットワークを構築し

Googleのようなプラットフォーマーになる

loTやブロックチェーンなどのテクノロジーを​活用し、物流の次世代インフラを構築する。

株式会社ハコブホールディングス

代表取締役

藤田 光/Hikaru Fujita

2019/06/18

運送業は労働集約型産業の先進的ビジネスモデル。働き方を運送業から変えていく。

運送業界そのものを変えていくゲームチェンジャー

「ハコブをブランディングする。労働の尊さ、汗をかいて働くことの美しさを伝える」

「社会から最も信頼され、愛される、利用価値の高いインフラを作る」

このようなビジョンを掲げ、宅配便、企業間配送、チャーター便、発送代行、国際便、ルート配送、引っ越しなど。運送に関する数多くの事業を推し進めているベンチャー企業がある。ハコブ株式会社だ。

業務委託ドライバーの数は320名以上。台車配達サービスも手がけ、同メンバーだけでも120名を擁する。多様なのは事業だけではない。企業向け事業からエンドユーザー向けサービスまで。顧客先が同じく幅広いのも特徴だ。

中でもメインとなるのが、大手運送会社からの委託業務。特に、ラストワンマイルと呼ばれる軽貨物運送サービスだ。

多くのリソースやサービスを持つ強みから、他社より高単価で仕事を受注し、浮いた分をドライバーに還元している。そのため、ドライバーのモチベーションは高まり、サービスの質が向上。このように、ドライバーとサービス両方にとって好循環が生まれている。

「業界では二次受け、三次受け、孫請けといった状態が当たり前で、大手から言われたままの金額で受注している運送会社も多く、ドライバーが薄給という状況があります。その上仕事はキツイし、当然人手は不足します。一方、ネット通販市場の拡大により、物流の需要は増加している。このままでは、業界そのものが破綻すると危惧しています。そこで私は、ドライバーや物流会社が表舞台に立ち、高給与が取れる仕組みを考えました。物流会社、ドライバー、エンドユーザーの3者全員がWin-Winになるスキームです。今まさに、そのプラットフォームを展開していこうと意気込んでいます」

藤田が考えたプラットフォームは現在3つ。1つ目は、ドライバーの働き方を変える『ハコブヨ.net』。2つ目は、エンドユーザーの最も近い位置で最適な物流を案内する『ハコブの窓口』。3つ目は、まさに流通の表舞台を象徴するような『自社宅配サービス』だ。

これら共通するのは、物流会社、ドライバー、エンドユーザーなど、業界全体を考えたサービスであること。そして、IoTやブロックチェーンなど最新のテクノロジーを導入していること。今までにない新たな視点から、業界の構造そのものを変えていくようなサービスを展開していく。

最初は嫌いだった運送業を受け入れ、天職に変わった

青森県出身の藤田は、陽気な父親がたこ焼き屋を営む家で生まれ育った。一方で藤田は真逆で、本人いわく「究極の恥ずかしがり屋」。しかし、その性格が現在のハコブの流儀の一つとなっている。ハコブのポロシャツには白い生地に白い刺繍でロゴを入れていたり、同業他社が車両にロゴステッカーを貼るところをハコブは貼らなかったり。顧客を前面に押し出すために黒子に徹する姿勢は、この頃から培われているのだという。

ただ、内面には熱いエネルギーを秘め、「とにかく偉い人になりたかった」という藤田。小学校の卒業アルバムには、「将来なりたいものは1位:帝王、2位:国王、3位:村長」と書いた。シャイではあったが、仲間内ではジャイアンのようなリーダーだったという。幼い頃はけんかもしていたが、成長するにつれ、内面のギラギラをどこにぶつけたらいいのか迷うように。やりたいこと、好きなことがなかったからだ。そこで藤田は「稼ぐ」ことでエネルギーを発散しようとする。

青森で電気工事士の仕事を経験した後に上京。やりたいことが見つからず、また当時付き合っていた彼女との別れに絶望し、「東京に行けば何かが変わる」という期待からの決断だったという。アルバイト雑誌を見て、一番給与が高いことを理由にドライバーの仕事を選択。当時、稼げる仕事の代名詞のような大手宅配便会社に移るが、ここで苦しい現実に直面することになる。

「電気工事士で鍛えられていたからか、正直仕事は思ったよりキツくなかったです。ただ、体育会系のノリが自分には合わず、在籍4年間でその環境を変えることもできませんでした。仕事はできても給与は上がらず、営業所で唯一、セールスドライバーの称号を与えられず…人一倍プライドの高い私にとって、誰からも評価されないというのは本当に苦しい事でした」

「誰も評価してくれないなら、自分の給料は自分で決めるしかない」と、働き方を個人事業主の委託ドライバーという形態に変え、以前にも増して「晩から晩まで」がむしゃらに働いた藤田。その奮闘っぷりは、睡眠時間が1週間で8時間だったときもあったほど。

それでも、モヤモヤしながら仕事をする日々が長く続いた。「やりたいことがない」ことにコンプレックスを抱き、高円寺の街はずれで荷物を積んだ台車をゴロゴロと押しながら、自問自答する毎日。運送以外にもファッションや建築、ITなどの仕事を検討したものの答えは出ないまま、ドライバーを始めてから8年もの間悩み続けたという。そのようにフラストレーションを抱えつつも、腐ることなく粛々と仕事に没頭したからか、この頃から藤田の考えが変化し始めたのだ。

「ドライバーの仕事は、稼ぐために選んだ職業だったので、あまり好きではありませんでした。というより嫌いでした。そのとき悩んでいたものの答えは出ず、『やりたいことは見つからない』と諦め始めていたのですが、それが逆にいい方向に。やりたいことがないのなら、今いる場所で、目の前の仕事に全力を尽くそうと思ったのです。そこで初めて運送という仕事を『受け入れ』、以前よりも全力で取り組みました。すると、本気で頑張ったからこそわかった面白さがたくさんあったのです。それ以降、運送業は本来素晴らしい仕事だから、自分の手で業界を変えたいと思うように。そして、気付けば運送業が好きになっていました。そしてすぐ、わたしにとって運送の仕事は天命であり、天職へと変わりました」

変わったのは考えだけではない。人生も大きく変わろうとしていた。大手宅配便会社で4年、個人事業主で4年働いた後、独立を決意。その背景には、2つの目標があった。

1つ目は「業界の改革」。黙々と一生懸命働くドライバーたちに、適正な評価が与えられる社会になって欲しいという想い。2つ目は「結婚」。配送でよく訪れていた先の女性との仲が深まり、交際するように。「結婚したい」と思うようになっていった。独立したのは、この両方を実現するための選択だったのだ。

独立当初は個人事業主として活動していたが、「一人でやれることには限界ある」とわかっていた藤田は、早い段階での法人化を目指し、寝る間を惜しんで毎日働いた。そして、結婚、法人化という両方の目的を達成し、設立されたのがハコブである。

数年以内に上場。その10年後には1兆円企業に

2012年2月にハコブを設立して以降、業界の改革に本格的に着手。ドライバー時代に感じていた課題解決に向け、次々とアイデアを出した。同時に、それを具現化してくれるメンバーも積極的に採用していった。

そうしてアイデアはサービスとなり、『ハコブヨ.net』、『ハコブの窓口』、『自社宅配サービス』という3つのプラットフォームが形作られる。

2018年2月には株式会社ハコブの窓口、株式会社ハコブヨ.netをグループ会社とし、持株会社ハコブホールディングスを設立。改革に一層拍車をかけている。

藤田の仕事は、社員に指示を出してビジネスを進めることではなく、アイデアを出すことまで。その後は、信頼の置ける役員や現場メンバーに任せている。その一例として、以前は藤田が兼務していたグループ会社2社の代表の座を、2019年2月に譲っている。

このような姿勢は、委託ドライバーに対しても同じだ。誰に対しても平等・フラットに接するのが藤田の流儀であり、ハコブのカラーにもなっている。

準備は整った。計300名を超える従業員、パートナーとともにいよいよ本当の改革段階に入るが、藤田はさらに先の未来を見すえてワクワクしている。

「ブロックチェーンを活用した再配達のない宅配、運送会社の垣根を超えた車両のシェアなど、アイデアはまだまだあります。また、3つのプラットフォーマーになることで、今後はさらなる成長を期待しています。AmazonやGoogleといったGAFAのように、毎年倍以上で売上を伸ばしていけるだろう、と。2022年頃の上場を目指し、さらにそこから10年後には、1兆円企業になっている計画です。そこまでの規模になればプラットフォームや自社トラックへの広告費などで、配送費無料も実現できるのでは、とも考えています。そしてアイディアを日本から世界へ展開していきたいと思っています」

EXECUTIVE INTRODUCTION

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代表取締役

CEO

藤田 光

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取締役

CHO

佐藤 暁達

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取締役

ラストマイル事業部 部長

清水 基

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